2008年3月25日火曜日

東京 「千代の湯」

千代の湯


世田谷区三軒茶屋2-12-7
15:00-25:00
不定休


三軒茶屋は、時代を感じる商店が並ぶ商業エリアであると同時に、
芸能人が訪れる隠れ家的スポットもありそう、という2面性を持つ町です。

歴史浅からぬ三軒茶屋だけに、
やはり老舗銭湯も現存しているものの、
それこそまるで、「隠れ家的スポット」のようでしたので、紹介します。

























やはり何かガロっぽい路地を、トトトッっと奥に進みますと、





















こんなようなトタンの囲いが現れます。

























ふと見上げると「千代の湯 入口」の文字が。


これなんてだいぶ実戦経験を積んでいないと潜れない佇まいですよ。
隠れ家的ですね。
「家」よりもだいぶ「隠れ」の方に重きを置きすぎていて、
最初は巣通りしてしまいました。


して、このカンバンの下を通ると、天井にフタをした、
こんなような通路になっておりまして、さらに進むと、

























やっと正面が見えてくるわけです。


















次の図を見てください。
 「ココ」と書いたのが入口看板のあたりです。
 赤矢印が、お客さんの導線で、点線がトタンです。





















おそらく、銭湯の目の前に何らかの建物が出来たとか、
正面につながる道路が潰されてしまったとか、
時代の流れに抗うことなく順応した結果、
こうしてトタンでお客さんを誘導する銭湯になったのでは、と推測します。


とは言え、こうして、狭く薄暗く天井の低い通路を抜けて
銭湯の暖簾を潜ることにより、銭湯の高い天井がさらに高く感じられまして、
さながら、アウグストゥスの洞窟神殿のようです。

見たこと無いので適当に書きましたが、なんていうと伝わりますかね、
お洒落なダイニングレストランの演出みたいです。
恵比寿のカーディナスみたいです。


それもそれで、また例えを間違えたような気がしますが、
結局、この狭い通路によって、なにやら高揚感をかきたてられる、
と、そういうことです。


ただ、いくらポジティブに捕らえたところで、
こういった状況っていうのは、銭湯が町から、生活の場から
追いやられているように感じられて、寂しく感じるのですが・・・。


そんな千代の湯は、番台に、格子天井、ペンキ画は富士と渓谷、
脱衣所は静かで、正しい銭湯といった風情の、宜しい隠れ家でした。

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